物件

志望校に向けて猛勉強中の受験生です。希望する大学は東京にあるため一人暮らしになりそうです。
そこで、質問ですがどのような部屋を選べばいいでしょうか?一度下見にいきましたが、目移りしてしまい決まりませんでした。
生活費は両親から補助してもらえます。また、両親からは家賃が少し高くなっても安全なところにしてほしいといわれました。
私としても、初めての一人暮らしで不安があります。そこで、部屋の選び方やおすすめがあれば教えてください。

物件探しをスムーズにすすめるコツ

都市部だと2、3駅離れただけで家賃が大きく変わります。ご両親がサポートしてくれるのなら大学に通学しやすいエリアの家賃相場を調べておきましょう。
そこから月々の予算を決めておくとトラブルが起こりづらくなります。
予算が決まったら、物件を探してみましょう。スマホがあればすぐに検索可能です。物件を眺めていくうちに住みたい物件のイメージもわいてくると思います。
住みたい物件が決まったら、早めに不動産業者に連絡して部屋をおさえておきましょう。

部屋選びのポイント

防犯性

一人暮らしをするなら、物件のセキュリティは必ずチェックしておくこと。とくにオートロックの物件は人気があります。
ただし、オートロックだから安全という訳ではありません。できるだけ3階以上の部屋を選ぶといいでしょう。
カギは周囲に人がいないことを確認して開ける、2階以上でもベランダのカギを開けっ放しにしないなど、自分でも防犯意識を持つことが大切です。

通学の距離

大学までの距離は部屋選びにおいて重要なポイントです。大学から近いと通学しやすいですが、友達のたまり場になりやすくなります。友達と一緒に過ごすのは楽しいとは思いますが、勉強に集中できない環境になってしまうの注意が必要です。
駅近の物件でも、駅から大学までの距離が長くなってしまうと通学時間が長くなる傾向にあります。大学や駅からちょうどよい距離感の場所が無難です。
駅から遠い物件は家賃が低めなので、バイクや車、自転車を持っているなら、少し駅や大学から遠くなってもいいかもしれません。

周辺の環境

部屋の間取りや広さ、設備に目がいきがちですが、周辺の環境も必ずチェックしておきましょう。
大きな道路沿いだと夜中でもトラックの音が気になりますし、揺れたりします。また、駅から近いと電車や騒音に悩まされる可能性も。
街灯が少ない場所だと夜は真っ暗になります。昼間だと気づかないところなので、できるだけ夜間も下見したいところです。
夜間の下見が難しい場合は、街灯の数・間隔をチェックしておきましょう。

部屋の広さ

一人暮らしに最適な広さは6畳から9畳といわれています。地域によって違いますが、東京だと6,7畳が一人暮らし向けの物件に多い傾向です。
広すぎると掃除が大変ですし、寂しさを感じるかもしれません。

ユニットバスかセパレートか

お風呂とトイレが一緒になっているユニットバスか別々になっているセパレートかは気になるところです。
ユニットバスには2種類あり、お風呂とトイレが一緒になっている2点ユニットバスか、お風呂とトイレ、洗面室が一緒になる3点ユニットバスがあります。
設備を一カ所に集めると、コストとスペースをおさえられるため、掃除がしやすく家賃が低く設定されるのがメリットです。
反面、洗い場がないので湯船にお湯をためて浸かりにくい、お風呂を使っているときはトイレが使えないデメリットがあります。

一方、お風呂、トイレ、洗面室が別々になるセパレートタイプは家賃が高めに設定されています。そのタイプでなくてはイヤだという人もいるのではないでしょうか。
友達や恋人が泊まった場合、お風呂とトイレが別々に使えますし、湯船にお湯をためて浸かりやすいメリットがあります。

家賃や初期費用について

家賃

世田谷区世田谷にあるアパートを例にすると、ワンルームのアパートが約60,000円、マンションが約74,000円です。
一方、同区の成城ではワンルームが約50,000円となり、同じ都内でも差があります。
大学生の一人暮らしだとワンルームだと平均5~70,000円が適正でしょう。
家賃が60,000円だと、敷金・礼金、仲介手数料などを含め300,000円ほど必要になります。最近では敷金・礼金不要の物件も増えてきていますので、物件によってはもう少し抑えられるかもしれません。

家電・家具

冷蔵庫や洗濯機、電子レンジといった家電やカーテン、収納などの家具が必要になってきます。購入する場合、100,000円前後必要でしょう。
ベッドまたは布団、カーテン、収納家具などは、トータルで50,000円程度かと思われます。
物件によっては家具・家電が備え付けられている物件もありますが、相場より2、3割高くなる傾向にあります。長い目で見ると購入したほうが安上がりです。
または冷蔵庫や洗濯機をレンタルする手段もあります。家電レンタルのメリットは、初期費用をおさえられて一人暮らし終了後の処分費用や手間がかからないことです。
大学卒業後、実家へ戻ることを考えている人はレンタルがいいかもしれません。

引っ越し費用

学生が引っ越す場合、30,000円程度と相場より安い傾向にあります。ただし、遠方や荷物の量によって6~100,000円になることも。
引っ越し料金は荷物の量、距離、時期によって料金が変わります。引っ越し業界は3,4月が繁忙期なので、この時期は高くなる傾向にあります。そのことを頭に入れておいてください。

部屋探しのタイミング

部屋を探すタイミングはできるだけ早いほうがいいでしょう。受験勉強が忙しい時期ではありますが、合格を待ってからだと良い条件の残っている可能性は低くなります。
2,3月で探すのは遅いのです。この時期は大学生や新社会人、転勤をする人が多く、1年でも引っ越しの需要が高くなります。
不動産業者や引っ越し業者も忙しい時期なので、部屋探しに苦戦するかもしれません。
質問者さんは希望する大学が決まっているようなので、人の動きの少ない年末年始あたりがおすすめです。
しかし、この時期は追い込みの時期なので受験生本人に部屋を探す時間はないと思われます。そこで、ご家族に協力していただき、住まい探しをすすめておくといいでしょう。

不動産業者の中には、受験生向けに合格前予約というサービスがあります。通常、賃貸契約をした場合住んでいなくても家賃を支払わなくてはいけません。
しかし、合格前予約だと大学に合格したら必ず住むことを条件に、合否が出るまで家賃を支払わずに仮おさえができます。
ただし、合格前予約は大学周辺の賃貸物件に限られていることが多いため、合格前予約が可能かどうかチェックしておきましょう。

学生マンションや学生寮も選択肢に

学生マンション

入居者を学生のみに限定した賃貸物件です。ほとんど一般の賃貸物件ですが、学生専用のためセキュリティ面が充実しているところが特徴です。
入居者同士の交流をはかるイベントを開催するところもあります。
学校周辺にあることが多く、合格前予約が可能です。物件自体は多くないため、住みたいと検討しているなら早めに予約しておくといいでしょう。

学生寮・学生会館

さまざまな学校の学生が集団で住む寮タイプの物件です。
食事がついていたり、お風呂や食堂が共有だったりと同じような物件ですが、学生寮は学校、学生会館は企業が管理・運営しています。
学校から近くにあることが多いため、通学に便利です。

下宿

下宿とは人の家の一室を借りて住むことです。大学の近くに親せきがいるのなら下宿という手段もあります。

一人暮らしのための物件を探すのは大変です。受験時期と重なると後手に回ってしまいます。
そうならないようにご家族に協力していただき部屋探しを始めるとスムーズです。
住みたい部屋に住めれば一人暮らしも楽しくなるはずです。大学生活を楽しくするためにも部屋探しは早めに始めましょう。